租税法律主義についてわかりやすくまとめてみました

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租税法律主義がもたらす解釈のポイント

不確定概念と課税要件明確主義

法令の文章中にある「適切な」、「概ね」、「相当期間」などの定義が曖昧なものは不確定概念となります。
こうした不確定概念は様々な法解釈ができるため、裁判でも問題となりやすいですが、法令の中から不確定概念をなくし、全て一義的な法文にするということはできません。
社会における概念は時代の流れによって価値観や定義などが変化するため、常にその流れに合わせて法律を作りかえることは不可能となります。
また、納税者が租税法に関する裁判を起こしたときに、時代背景にそぐわない不利な判決が下されるということにも繋がります。
先ほどご説明した、定められる法律は明確でなければ課税が適用されないという、課税要件明確主義の観点から考えると矛盾しているようにも感じますが、納税者の権利を守る上でも、法律内にある程度の不確定要素を含ませることも必要になるのです。

通達の問題点とは

各都道府県などの公共団体で公平に税金の徴収が行われるよう、通達という形をとって租税法の不確定概念の解釈を統一しています。
ここでポイントになるのは、租税法律主義における「法律によらなければ課税・徴収ができない」という観点から、通達によって税金を課すことができないという点です。

例えば、通達によって法解釈や定義が変わり、新たに税金が課されるようになった場合は違憲となるのか?ということが問題として問われます。
この問題に対する代表的な判例として、パチンコ球遊器課税事件が挙げられます。
この事件による判決は、正しい法解釈による通達がきっかけとなり新たに課税されるのであって、通達による課税ではないと判断されました。
しかし、通達によって課税されたのは事実であり、租税法律主義に反する、という通達行政による疑問の声をあげる専門学者や法律家の方もいます。


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